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ツナギ姿で脱・どん底 カッコマン・ブギ

ダウン・タウン・ブギウギ・バンド - カッコマン・ブギ

1970年代中頃は、混沌としていた時代だったような気がする。このダウンタウン・ブギ・ウギ・バンドも単なる「新しい不良の音楽(ツナギと皮ジャンというスタイル)」として、音楽ではなく風俗として脚光を浴びていた。私は当時の暴走族仲間から、彼らの音楽というか、スタイルを見せられ強烈な影響を受けた。

確かにこのバンドはある時期売れた。でも宇崎さんの日常性を取り込みつつ、変容させる物語性のある巧みな語りと、ブギウギサウンドの反復リフによる劇的なシナジー効果はもっと注目されても良かった。

今聴いてもダウンタウン・ブギウギ・バンドは、十分批評性のある強烈なコトバとリズムのかたまりである。単なる歌謡曲ではない。私はこの後、友川かずきや、三上寛、フラワー・トラヴェリン・バンド、頭脳警察や四人囃子、カルメン・マキ&OZ、さらにパンクを聴いていったが、それもこのアルバムが契機となっている。

ダウンタウンもキャロルもクールスもおんなじというのは、実に許しがたい。それはナツメロだから、という世代論と同じである。日本のロックの進化に本当に貢献したのは、誰なのか。それは、はっきりさせる必要がある。

脱・どん底
ツナギ姿もカッコ良くイカしたブギーな奴等!!最高にノってる実力グループ“ダウン・タウン・ブギウギ・バンド”のセカンド・アルバム。 (C)RS

1. 棄てましょブキ(無茶坊弁慶ヨリ)~イン・ザ・ムード
2. アンタがいない
3. うらぶれた部屋で
4. ダウンタウン・ならず者懺悔
5. ベースキャンプ・ブルース
6. スモーキン’ブギ
7. 賣物ブギ
8. ジプシー・マリー~セントルイス・ブルース
9. 待ちくたびれた16歳
10. 恋のかけら
11. 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ

續・脱どん底




脱・どん底音楽会
最高にノリまくったダウン・タウン・ブギウギ・バンドの初“ライヴ・アルバム!” (C)RS

1. ダメな女の四畳半
2. 脱・どん底傷だらけのブルース
3. 恋のかけら
4. スモーキン・ブギ
5. アイ・ニード・ユア・ラヴ・トゥナイト
6. ハウンド・ドッグ
7. 知らず知らずのうちに
8. ベース・キャンプ・ブルース
9. ジプシー・マリー~セント・ルイス・ブルース
10. カッコマン・ブギ
11. 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ

脱・どん底音楽会



ヴィンテージ・ベスト CD
2003年時、デビュー30周年を迎えた宇崎竜童率いるロック・バンド、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドのベスト・アルバム。キリン缶コーヒー「Fire」のCM曲「知らず知らずのうちに」他を収録。 (C)RS

ヴィンテージ・ベスト



ツナギにリーゼントにレイバンのグラサン…
定番の不良ファッションを意図的に計算してプロデュースしながらもしたたかさを持ったバンド。今や多方面で活躍する宇崎竜童をみれば察しがつくでしょう。
この「ヴィンテージ」聴き通してみて感心したり感動したり…多くの発見があり久々にドキドキさせられてしまった。

阿木耀子のインパクトの強い歌詞がなんといってもこのダウンタウンブギウギバンドの代名詞といっても良いのだろうがその楽曲を聴きこんでいくうちに次第にこのバンドの達者な演奏力に耳を奪われていくのです。うまいと言っては失礼で、渋い演奏というべきであろうか。

ブルースと昭和歌謡をうまくとり混ぜた、”和”を感じさせる音づくりは簡単ではないはずだ。ひなびた銭湯でBGMに”夜霧のブルース”なんかかかってたら泣くな、たぶん。
”一番星ブルース”なんて映画トラック野郎の挿入歌でもあるし、さすらう気分にはピッタリだね。
有名曲ももちろん良いのだが”涙のシークレットラブ”なんか一人でおセンチモードに浸るには最高だね。
”カッコマンブギ””買物ブギ””トラックドライビンブギ”などブギースタイルの曲はギャク路線で楽しい。奥田民生のユニコーンってバンドがこの辺りの楽曲にモロ影響受けているのも聴いているとよくわかるのです。

クラプトンなぞ聴いて”ブルースの教科書〜”みたいにありがたがって聴くのも良いのだろうけど、このダウンタウンブギウギバンドは日本人が持つブルースフィーリングをうまく表現した、その名に恥じないバンドだと改めて思うのでした。

あとボーナス曲で”網走番街地”という曲がありますが、これは実にカッコいい。ジェフベックグループのsituationという曲をモチーフにしているそうでファンキーでジャジーで改めて演奏力の渋さに感心させられたのでした。

宇崎竜童による1曲1曲についての解説や在籍メンバーの各メッセージなど、ブックレットにもエピソードなど情報満載で満足の一枚です。
昭和の1970年代って今の日本と比較して考えると、はっきり言えることは、ちょっぴり馬鹿だけど熱い時代だったんだね。


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